樹脂製の看板があります。
ビルの各部屋に入居している事業所を示すためのもの。
街角で普通に見かけるあの看板です。
たいてい事業所名は下地と違う色の樹脂をカッティングして文字を作り
接着されています。
今日はその一部を剥ぎ取るという作業、お客様によれば、長年、入居されていた方が
亡くなり、ご家族が消して欲しいと、いうことです。
下地に傷をつけないようにすれば良いので丁寧にすればむずかしい内容ではありません。
しかし、数十年経っている上、当たり前ですが雨ざらし、紫外線浴びまくりなので劣化しています。おそらく剥がそうとすればボロボロになって落ちてしまうので下を通る人へ当たったりしたら大事です。それに下地がどのような樹脂なのかわからないので下手に剥離材も使えない。おまけに地上3mくらいの高さだけど足場も架けられないのではしご作業です。
金属とプラのヘラを使ってコツコツやるしかありません。剥がしたものが下に落ちないように大きなビニール袋で養生をして、いざ。
2時間かかりましたが、何とか無事完了。
完了報告をして、確認のために依頼主様に来ていただくと、剥がした後がくっきりとしていて、元の文字が読めます。
もちろん、日焼け後なので、仕方ないと理解していただけますが、しばらく、黙して見上げておられます。
長年、見慣れた看板の変化にどんな想いがあるのか。
Comentarios